水療法
水療法に、朝起きたら常温水を数杯飲む、というものがあります。
ネット上では、水療法は便秘、高血圧、2型糖尿病、がんなど、様々な病気に効くと言われています。しかし、こういった主張の多くは誇張であったり、科学的な裏付けがなかったりします。そこで今回は、水治療の利点、危険性、有効性について説明したいと思います。
ここ日本における水療法
水療法は、私たち日本人の間で医学療法として広く用いられ、普及してきたことからその名が付いたと言われています。起床後、空腹時に常温水または温水を飲めば、消化器系が浄化され、腸の健康が維持されて、さまざまな病気に効果があると言われています。
水治療を支持する人々は、冷水を飲むと食事に含まれている油脂が消化器官内で固まり、消化が遅れて病気になるので危険だと言っています。
水治療の一環としては、以下のステップを毎日実行するというものがあります。
- 起床後の空腹時、歯を磨く前に、常温水を160mlのグラスで4~5杯飲み、45分たってから朝食をとる。
- 食事時間は毎回15分とし、それ以上の飲食物は2時間以上たってから摂取する。
施術者によれば、水治療に要する期間は、症状によって異なるということです。
水を多めに飲めば、便秘や血圧の改善に役立つ可能性はあります。しかし2型糖尿病やがんの治療や治癒を促すというファクトは存在しません。ただし、水を多めに飲めば、健康効果の促進は期待できるかもしれません。
期待できる効果
水治療は、多くの病気には効かないと言われています。しかし、水を多く飲むと健康上の利点が得られます。また、水を飲めば摂取カロリーが減るため、水療法を続けることで体重が減る可能性があります。
水分摂取量が増える
水治療の一環として、毎日何杯も水を飲むということがありますが、これは水分補給に役立ちます。水分補給により、脳の働きが活発になったり、エネルギーが持続したり、体温や血圧が調整されます。更に、便秘、偏頭痛、腎臓結石などの予防にもなります。
多くの方の場合、喉の渇きを癒すだけで十分な水分が摂取できます。しかし、よく体を動かす方、外で仕事をしている方、暑い地域に住んでいる方などは、より多くの水分を摂取する必要があります。
摂取カロリーを抑える
水治療によって摂取カロリーが減れば、ダイエット効果が期待できます。フルーツジュースやソーダといった甘い飲料を水に置き換えるだけで、おそらく1日あたり数百キロカロリーの摂取を減らすことが出来ます。また、1回の食事を15分以内に済ませ、その後2時間の断食をすることでも摂取カロリーが抑えられます。
更に、水を多く飲めば満腹感が得られ、全体的なカロリー摂取を抑えることが出来ます。